醤油は通常「大豆・小麦・食塩」から作られている。
小麦アレルギーやグルテンに過敏な方は、小麦が使われている醤油を摂ることはどうなのでしょうか?
醤油の原材料に利用される小麦は、醸造過程で小麦アレルゲンが消失するとさていて、原材料に小麦の表示があっても、基本的に醤油を除去する必要はないと言われていますが、米菜日和では細心の注意を払い「小麦不使用の醤油」を使用しております。
現在使用の醤油に決めるまで、かなり時間がかかりました。
「グルテンフリー」という表示のある醤油は、意外と種類が多くあります。まずは選ぶ基準を決めていきました。
・小麦不使用である
・大豆は、脱脂加工大豆ではなく、「丸大豆」である
・国産大豆である
・自然塩を使用している
・添加物が使われていない(アルコール、保存料、甘味料、カラメル色素、アミノ酸液など)
・昔ながらの自然の製法である
・本醸造方式で作られている
・木桶仕込みである
・熟成期間が充分にある(年単位)
・味良く、香りよく、風味やコクがあり、塩味のバランスがいい
・作り手の想い入れがある
などを基準に、数種の醤油を取り寄せ、
味、香り、風味、コク、塩味の柔らかさ、後味のよさ、料理との相性を比べてみました。
きき醤油?
ひとつひとつの醤油に特徴があり、味、香り、風味、コク、塩味の加減が違い、調理した際にどのような違いがでてくのかを数日かけて試してみました。
そして、これだ!だと決めたのが、愛知県の南蔵商店の「つれそい」という醤油です。
1872年創業の溜の老舗。商品数を絞り込み品質にこだわる姿勢に海外からも引き合い多数。過去の製造工程のデータを蓄積して常に微調整と改良を重ねます。目指すは最高の麹作り。
とあるだけに、味、香り、風味、コク、塩味の加減、どれをとっても優れていました。
もちろん、小麦不使用。原材料は、大豆と塩のみ。
大豆と塩のみで作られている醤油には、大豆の香りが強すぎるものもありましたが、「つれそい」はそれがなく、他の食材の味の邪魔をせず、他の食材の美味しさを活かす脇役に徹しているように感じました。
「つれそい」は、黒くない溜。その色は麹造りに秘密がありそうです。
創業から145年の南蔵商店が造るつれそいは、愛知県産の大豆と天日塩を原料に木桶で足掛け三年じっくり熟成。原料の大豆に対して水を半量しか使わない「五分仕込み」という方法で仕込んでいるため、うま味たっぷりの濃厚な仕上がりで、桶の底から滴り落ちる濃厚なエキスを生引きしたものと、諸味を圧搾したものを混合しています。ドロっと黒い溜ではなく、うま味はしっかりしながら赤褐色でキレが良くフルーティーな香りがあり、塩分も14~15%と低いのが特徴なのだそうです。
手間を惜しまずに造られた木桶仕込み醤油「つれそい」、グルテンフリーパン作りにも力を発揮してくれています。
これからも、調味料一つを決めるのにも、こだわっていきたい
なぜなら、
お客様に安心して召し上がっていただく、更にお客様の「美味しい!」の声が聞きたいから
醤油造りに精魂込める職人さんたちの「心意気が伝わる商品作り」をしていくことは、職人さんたちと日本の食文化への感謝の気持ちに繋がるのではないかと思う。